まぐれヒットと秋の空

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建設機械を買う・借りる―レンタル・リース・購入の違いとポイント

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今回は建設機械とお金の話です。

建設機械ってどうやって買うのがいいの?リースとレンタルって何が違うの?

そんな疑問について、以前建設機械業界で働いていたときの知識をもとに、簡単にまとめてみました。

リース・割賦(かっぷ)・レンタルそれぞれの違い、メリットとデメリットについてご紹介します。

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リースとレンタル どっちを選ぶ?

リースとレンタルの違い、みなさんご存じですか?

その違いについておさらいしながら、リースとレンタルそれぞれのメリットとデメリット、どちらがどんな場面の使用に適しているかをまとめてみます。

短期の使用には手軽なレンタル

建設機械を使う際、最短1日から数ヶ月の期間ならレンタルがおすすめです。

レンタルは機体を即納できることが多いので、急に発生した工事や台数の確保などに対応しやすいという大きなメリットがあります。

ポイントとしては次のような点があります。

  • 機械の所有権は終始レンタル会社にある
    所有権がレンタル会社にあるということは、借りる側の所有物ではないので減価償却費の計上が必要ありません。そのため事務処理も簡略にできます。また、廃棄についての義務もありませんので、その点も手軽に利用できる要因ですね。
  • 月額で比べると高くなる
    ただし一般的に、レンタルの月額はリースに比べ高くなります。レンタルは「月額いくら」という設定を基準にしていて、そこから日割り計算する方法が一般的です。
  • レンタル会社が持っている機体から選ぶ
    レンタルの場合、レンタル会社がレンタル対象として準備している機体の中から選ぶことになります。つまり具体的な能力やアタッチメントを指定することができません。また希望に沿う機体があっても、すでにレンタル中の場合や、中古機体として販売されることもあります。

長期使用ならメリットの多いリース

1年以上の長期使用になるなら、リースにメリットが多くなります。

リースは所有権を持たずに、購入と変わらない感覚で現場側は使用できるという点が大きなメリットですね。

リースの月額はどのように計算されているかというと、ざっくり次のような方法です。

{機体の価格+(機体価格×金利)}÷リース期間

リース期間を60ヶ月と設定した場合、これは60回分割払いでの購入と同じになりますよね。つまりリースは「借りているんだけど分割払いと同じ感覚」という点が特徴です。

まとめると、ポイントは次のようになります。

  • 月額は低く抑えることができる
    短期利用でのレンタルに比べると、支払総額としてはもちろん多くなりますが、一般的に月額(日額)は低く抑えることができます。
  • 所有権はリース会社
    リース期間中の所有権はリース会社が持つことになります。リース期間満了後には、初期契約時の取り決めや残価計算などにより、それまで使用した機体をそのまま購入できる場合もあります。この方法はリース会社によって、または契約プランによって不可能なこともありますので、相談が必要となります。
  • 自由なオーダーが可能
    レンタルと違い、リースの場合は契約後にメーカー発注するのが一般的です。具体的な能力やアタッチメントなど、機体の仕様について指定することができるということですね。指定した通りの機械が納入されますので、現場の作業にあった機能や使用場所の環境に適したエンジンなど、用途ごとに最適な機体を使うことができます。

購入という選択

レンタル・リースは基本的に「レンタル会社・リース会社が所有権を持つ」という点が特徴ですね。これに対し、「使用者が資産として機械の所有権を持つ」ことになるのが、購入という方法です。

分割払い+所有資産=割賦購入

「割賦」という言葉はあまり一般的な売買、BtoCでは使うことはない言葉ですが、BtoBではよく使いますね。

初期費用として多額の自己資金の持ち出しが必要なく、分割払いで建設機械を購入することができるのが割賦(かっぷ)です。

ポイントは次のようになります。

  • 所有権は使用者に
    割賦は「購入」ですので、完済後には使用者が所有権を持つことになります。
  • 売却可能
    そのため売却が可能で、現金化することもできます。
  • 経理処理負担は増える
    所有権を持つことになりますので、固定資産税の納税、減価償却費の計上などが必要となり、経理上の処理は多くなります。

絶対に利用したい融資制度

建設機械を購入する際、絶対に利用しておきたい融資制度があります。

それが日本政策金融公庫の融資制度です。

詳しくはこちらへ。

この融資制度を活用すると、かなりの低金利で融資を受けることができるんです。ただし、この制度について融資の認定を受けるには、特定条件を満たす機種を購入する必要がありますが、要件はそんなに難しいものではありません。

また、この融資の対象になるのは厳密な意味での購入だけでなく、リースやレンタルでも利用可能です。

他の金融機関より審査が通りやすいと言われており、事業に対する有用なアドバイスを受けられるという点も大きなメリットになります。これは中小企業にとって非常に大きなメリットです。無料で経営相談ができるんですからね。

建設機械を購入する場合は、このようにメリットだらけの日本政策金融公庫の融資制度を利用しない手はありません。

メンテナンスに対する不安

リースか購入かで迷っている方が、よく口にするのが次のような言葉です。

「リースだとメンテナンス費用がすごく高くなるんでしょ?」

なぜこんな噂が立って、よく言われるようになったのか不思議なんですが、リースでも購入でもメンテナンスや修理費用は変わりません。

気分の問題?

どちらの場合でも、労働安全衛生規則によって定められた法定点検を受ける必要はありますし(ただし受けていない場合でも罰則はない)、その費用は使用者負担です。

またそれ以外の定期点検や修理についても使用者負担です。

しいて違いを言うなら、同じ修理をして同じ金額を払った場合に次のような点かもしれません。

  • リースの場合
    機体の所有権がリース会社にあるので自分のものではないため、「他人のものを直して金を払った」という感覚がある。
  • 購入の場合
    機体の所有権が自分(自社)にあるので、「自分のものを自分で直した」というスッキリ感がある。

どちらにしても建設機械の修理はなかなか高いものです。これは自動車と違って流通量やパーツごとの生産量が段違いに少ないからですね。またパーツを作るために使っている材料も数倍以上です。

ディーラーの主な収益

あとこれは裏話ですが、機体の購入やリース開始時、ディーラーはかなり安く販売します。

もちろんその会社や、営業部門によって方針は違います。絶対に赤では売らないというところもありますし、ユーザーに対しての販売利益よりメーカーに対しての仕入れ台数を確保したい場合赤字見積を出すということもあります。

どちらにしても、ディーラーはあまり機体の販売自体では儲けがありません。機体販売で儲けが出るのは中古部門だけです。

となると、どうやって収益を上げているか?

建設機械業界にはこんな言葉があります。

「営業は機械に札束を貼り付けて客に売る。それを1枚ずつ剥がしてくるのが整備の仕事だ。」

建設機械は、趣味の高級車とは違い、動かなくなると現場が止まり大きな損失が出るものです。必ず修理しない訳にはいきませんよね。こうやって商売が成り立っているわけなんです。

このようなことから、修理やメンテナンス費用の高さがなぜかリースの場合に限定されて、「リースはメンテナンスが高い」なんて噂となってしまったのかもしれませんね。

営業との信頼関係も大切

建設機械を購入する際に、用途や想定する使用年数などに合わせ、どの方法を選択するとお得でメリットがあるのか、営業の方とじっくりと相談して選ぶことが大切です。

意外と営業は、ユーザー側に立って機体の選定やお得になる購入方法を提案してくれますからね。

 

今回は建設機械の購入方法について、リース・レンタル・割賦それぞれのメリット・デメリットをまとめてみました。ま
た日本政策金融公庫の融資制度についても軽く紹介しました。

少しでも誰かの参考になれば、まぐれヒット。

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